研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縄文時代は約13,000年前から2,300年前まで続いた日本の新石器時代であり、同時期の世界の諸時代や諸文化に敷衍しても、約1万年もの長期にわたって同じ時代や文化が続いたことは稀有である。本研究で取り上げた縄文時代中期における地域社会の交流の解明は、縄文時代がなぜ長期間、繁栄し続けたかという大きな課題に繋がっていると考えられ、サステナビリティを模索する現代文明と通底しており、その学術、社会的意義は極めて大きい。また、新たにCADを用いた分析手法は、縄文土器研究のみならず、考古学全般の幅広い分野で同様の方法論を活用した研究が後続することが期待でき、その素地を提起できたことは大きく評価できる。
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