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2022 年度 実績報告書

弥生時代渡来人のゆくえ―渡来人は本当に倭人に同化したか?―

研究課題

研究課題/領域番号 19K01114
研究機関神戸女子大学

研究代表者

齋藤 瑞穂  神戸女子大学, 文学部, 准教授 (60583755)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード弥生時代 / 日韓交渉 / 渡来人 / 土器型式 / 須玖式土器 / 板付式土器
研究実績の概要

渡来人の足取りの解明をめざす本研究では,2022年度も引き続き,水稲農耕がもたらされた弥生時代開始期と,「国産」青銅器生産の始まった弥生時代中期に焦点を当てて研究を行った。関連する資料の調査を4月16日,6月25日,7月23日,9月3日,10月29日~30日に,福岡市埋蔵文化財センターや志摩歴史資料館,九州国立博物館などで実施した。
まず,弥生時代開始期については,いわゆる「江辻SX-1」の後から板付Ⅰ式前夜までの土器様相を整理することにより,朝鮮半島からの人々の渡来と,東日本からの人々の渡来の関係が判明するに至った。これまでの研究では,この間を3つの段階を設けることで理解につとめてきたが,これを細別し5つの段階とすることで前後がスムーズに繋がる。この成果は投稿済みで,5月に刊行される予定である。
また,三角形粘土帯土器の出現年代にあたる弥生時代中期については,「須玖式」に関する再構造化を進め,東入部(古)・(新)式,須玖Ⅰa~Ⅰe式,須玖Ⅱa~須玖Ⅱd式の諸式からなる細別編年案を発表した。この編年により,いわゆる「金海式」をはじめとする甕棺の年代,福岡平野における鋳造鉄器の出現年代に大幅な見直しが必至となる。それにより,倭百余国が管掌した対外交易の展開が大きく見直されることとなる。また,この時期の福岡平野では,周囲の自然環境も大きく変化していることが判明した。このことについては,さらなる検討を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 早期弥生土器再編2023

    • 著者名/発表者名
      齋藤瑞穂
    • 雑誌名

      利根川

      巻: 45 ページ: 未定

  • [雑誌論文] 須玖式土器の細別と大別2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤瑞穂
    • 雑誌名

      考古学雑誌

      巻: 105-11 ページ: 36-80

    • 査読あり
  • [学会発表] 海辺と山裾の弥生時代史2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤瑞穂
    • 学会等名
      福岡市埋蔵文化財センター令和4年度考古学講座「海と山がおりなす歴史」第2回
    • 招待講演
  • [学会発表] 弥生土器の始まりを考える2022

    • 著者名/発表者名
      齋藤瑞穂
    • 学会等名
      2022年度弥生時代講座 聞いてなっとく 弥生の世界 第1回
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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