仙台城跡出土の漆椀94点について樹種、塗膜構造、元素分析など基礎構造を分析した。 トレハロース含浸処理法で保存処理した近世出土漆椀をX線CT撮影し、処理条件の違いによる内部状態の違いを視覚的に捉えた。様々な条件下におけるトレハロースの結晶化の特性を確認し、近世出土漆塗製品のためのトレハロース含浸処理法による適した保存処理条件を模索した。 考古学的には、椀の形式による塗膜構造や樹種の傾向をまとめ、他の年代や近隣遺跡での分析と比較した。文書や地誌、領内出土資料の集成をし、漆椀が出土するまでの職人や在地製作地の背景をまとめた。
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