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2023 年度 研究成果報告書

基礎構造分析に基づいた近世漆塗製品の保存処理及び形態・組成に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K01123
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03060:文化財科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

柴田 恵子  東北大学, 埋蔵文化財調査室, 専門職員 (70322980)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード近世漆塗製品 / 保存処理 / 塗膜構造分析 / トレハロース / X線CT
研究成果の概要

仙台城跡出土の漆椀94点について樹種、塗膜構造、元素分析など基礎構造を分析した。
トレハロース含浸処理法で保存処理した近世出土漆椀をX線CT撮影し、処理条件の違いによる内部状態の違いを視覚的に捉えた。様々な条件下におけるトレハロースの結晶化の特性を確認し、近世出土漆塗製品のためのトレハロース含浸処理法による適した保存処理条件を模索した。
考古学的には、椀の形式による塗膜構造や樹種の傾向をまとめ、他の年代や近隣遺跡での分析と比較した。文書や地誌、領内出土資料の集成をし、漆椀が出土するまでの職人や在地製作地の背景をまとめた。

自由記述の分野

保存処理

研究成果の学術的意義や社会的意義

トレハロースの結晶化の特性を知ることで、近世の出土漆塗製品をトレハロース含浸処理法で保存処理する場合の押さえるべきポイントを理解することができた。この理解により、より有効性の高い処理条件の設定が可能となり、無駄のない安全・安心・安価な保存処理の一方法を導き出すことができた。持続可能な保存処理方法として発展させていきたい。
また考古学的、史料的調査ではこれまでまとめられていない近世仙台藩での出土漆器の背景に関する知見を得た。一括出土漆器を基に中世から近世までの漆器の変化、変遷をまとめた。

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公開日: 2025-01-30  

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