大学博物館の標本は、過去の研究の証拠であり、研究結果の正当性や再検討、新たな研究に用いられる研究資源である。それゆえ、標本の情報は信頼できるものでなくてはならない。本研究では、北海道大学所蔵の哺乳類標本約17,000点の標本情報を再調査した上で、関連アーカイブを用いてその情報の復元や修正を行った。この結果、欠落していた情報や誤って付属していた情報を整理し、その結果とアーカイブの情報を公表した。信頼できる情報が付属する標本目録等が広く用いられるようになり、歴史的価値のある多数の標本の存在が学会に認知された。これらは過去の研究の再検証や様々な研究に利用され、研究の進展に寄与することにつながった。
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