言語音がわかりにくい聴覚情報処理障害者(聴覚失認者と同義)の情報アクセスは当事者以外には把握が難しい。この実体を確かめるため、まず視覚刺激で視聴覚実験を行うと障害の重い人と非障害者の差が顕著であった。言語音で行うと実験前半は正しい回答が得られた。多感覚統合を活用すれば情報アクセスが可能だが、時間が経つと把握は難しくなる。注意喚起のためのチャイムの有無で確かめると障害の軽重で有意な差が認められた。言語音だけでは障害者のおよそ25 %の理解に留まったが、チャイムがあれば障害の軽い人の50 %以上、障害の重い人の25 %以上が理解した。最後に、以上を取りまとめてワークショップを行った。
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