研究課題
令和4年度は、まず計画通りに言語資源を収集し、関連研究のサーベイを進めながら、対照検索に対応した学習支援システムを改良するため、ユーザの多様で個性的な興味や関心に関連する情報を、百科事典や集合知でどのように用いられているかを考慮して推薦し、それらの違いを直感的・対照的に示す方法の改良を行い、改良した学習支援システムについて実験参加者による評価を行った。実験参加者は97人で、その92%から改良した学習支援システムによる対照検索が個性的な学習の組みたてや発見に気づくことに有効であるとの回答を得た。さらに、実験参加者の89%から、興味を感じた用語(例えば、西本願寺)を入力すると、関連度の高い用語(例えば、東本願寺)を学習支援システムが推薦することについて、対照検索を行なうのに役立つとの回答を得た。関連度の高い用語は、百科事典のそれぞれの項目が他のどのような項目によって説明されているのかを考慮して推薦している。また、改良した学習支援システムでは、ユーザが入力した用語と選択した関連度の高い用語について、それぞれの用語が百科事典のなかでどのような項目を説明するのに用いられているのかをグラフを用いて直感的・視覚的にわかりやすく把握できるように示す。実験参加者の71%から、対照検索する用語が百科事典のどのような項目を説明するのにそれぞれ用いられているのかについての情報が個性的な学習の組みたてや発見に気づくことに有効であるとの回答を得た。さらに、実験参加者の65%から、改良した学習支援システムでは、対照検索する用語がそれぞれ百科事典のなかでどのような項目を説明するのに用いられているのかを直感的・視覚的にわかりやすく把握できたとの回答を得た。
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International Journal On Advances in Internet Technology
巻: Vol. 15, No. 3&4 ページ: 78-87