研究課題
本研究の目的は,エコミュージアムを用いて,地域の自然・文化環境の保全を,域内の人的交流により進める「具体的な仕組み」を考案することであった。事例として「東広島エコミュージアム」を提唱する広島県東広島市を取り上げた。エコミュージアムの視点から,地域資源の把握,地域の担い手組織の洗い出し,活動への協力意向を調べた。次に,都市住民と周辺住民の参加するワークショップやモニターツアーを実施し,手法の評価・内容の評価・参加者の評価などの情報を収集した。本研究では,モニターツアーによる情報収集を柱としたが,COVID-19の影響を受け,一般市民を募集したモニターツアーの実施が困難になった。そのため,期間を1年延長するとともに,制約の少なかった大学生をモニターとする調査に切り替えた。初年度は,東広島市との共同研究が行われることになり,科研費調査との棲み分けを意識しながら調査を行った。その中で,フィールド内の地域遺産の現況調査と,利害関係者への聞き取り調査を行った。5つのツアー案を考案し「市民ニーズ調査」を実施した。2年目は,オオサンショウウオ調査を継続的に行ったほか,岡山県真庭市で取り組まれているバイオマス・ツアーの調査,日本エコミュージアム研究会のオンライン・フォーラムを通じた専門研究者等からの情報収集,前年度に作成したエコミュージアム・ツアーのプロモーションビデオを用いた広島大学学生へのアンケート調査などを行った。3年目は,東広島エコミュージアムでのモニターツアーを,感染の落ち着いている時期を見計らって2回実施した。その他に,エコミュージアム・ツアーのプロモーションビデオを用いた広島大学学生へのアンケート調査などを行った。しかし,COVID-19の影響を受けたので,研究期間を1年延長し,残りを令和4年度に実施した。
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エコミュージアム研究
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