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2022 年度 研究成果報告書

現代市場経済下のセネガル農村における家族制農業の可能性についての人類学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K01221
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
研究機関埼玉大学

研究代表者

三浦 敦  埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (60261872)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードセネガル / 協同組合 / 所有論 / 農家生計戦略
研究成果の概要

途上国の農業開発においては、しばしば農家の規模拡大や営利企業化の必要が主張されるが、実際には大規模農業はうまく機能しないことが多く、家族制農業は逆に市場経済に適切に対応していることが多い。セネガルでも、農業の規模拡大は現実的ではなく、家族制農業の維持が重要となっており、全国的農民団体CNCRも、家族制農業の保護と育成が重要であると指摘している。しかし、それは無条件ではなく、一方で、家族内の収入源の分散によるリスク分散と、協同組合的な農村組織による支援が必要である。また、農村組織に関しては、どのように他の商人に伍して市場の環境に適応していくかが課題となっている。

自由記述の分野

文化人類学 農村開発論

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、家族制農業と農村組織、および農民を取り巻く文化的コンテクストを統一的に把握するために、所有論に基づく新たなアプローチ方法を採用した。これは、農民にとっての所有という観点から社会関係を統一的に把握するもので、これまでバラバラに把握されてきていたものを一つの理論的枠組みで分析することを可能にした。また、社会的意義としては、市場経済における家族制農業が持つ柔軟性とその問題点を明らかにすることができた。すなわち、家族制農業の農村組織の背後にはそれらを取り巻く様々なネットワークがあり、それらのネットワークが農家の生計上のリスクを分散することで、より効果的な農業が可能になっているのである。

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公開日: 2024-01-30  

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