• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

インド・オディシャーにおける親密圏の変容:恋愛・婚姻・家族をめぐる情動と経験

研究課題

研究課題/領域番号 19K01238
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

常田 夕美子  国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 外来研究員 (30452444)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードコロナ / 女性 / 親族 / 家族 / ネットワーク / 相互援助 / インド
研究実績の概要

今年度は、新型コロナウイルスの影響によりインドへ渡航できなかったため、現地調査は実施せず、国内でインターネット上(WhatsAppを通じて)の情報収集、文献調査、これまでの現地調査内容の整理、論文執筆を行った。その結果明らかになったのは、女性たちが、自らまたは同居している他の女性が病気や怪我をした際に頼りにする家族・親族・友人のネットワークである。女性たちはそれぞれのネットワークを通じて、新型コロナウイルスの感染拡大にともなうロックダウンや医療の逼迫などに対して柔軟に対応する。自らのまたは周囲の人の病気・怪我によって担当する家事、介護、看護がうまく行かない場合は、直ちに状況に応じて判断し、携帯電話を通じて、姉妹、母親、オバ、女友達、女性の知り合いなどに連絡し助けを求める。また、新型コロナウイルスのワクチン接種など、これまでに経験したことがない不確定・不安要素が多いことについても、携帯電話を通じて積極的に情報収集・情報交換を行う。今年度の調査研究において総合的に明らかになったのは、昨年度に引き続き、女性たちによる家族・親族のネットワークの創造的な構築・再構築であり、それぞれのネットワークを通じた彼女たちの助け合いの方法である。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大によって生じた未曾有の事態に対する女性たちの積極的な働きかけが明らかになった。
なお研究成果の一部は、単著論文として英文雑誌Contemporary South Asiaに出版した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

今年度は、新型コロナウイルスの影響によりインドへ渡航できなかったため、現地調査は実施できず、研究が遅れている。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては、引き続き、現地調査及び文献調査を実施する。ただし、現地調査については、新型コロナウイルスの影響により、インドへの渡航が困難になることが予想される。現地調査が実施できない場合は、可能な範囲で、インターネットを通じて、現地の情報を収集し、WhatsAppなどを通じて女性たちとのインタビューを実施したい。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響によりインドへ渡航できなかったため、現地調査は実施できず、次年度使用額が生じた。
使用計画は、2回以上にわたる現地調査である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Reimagining familial relationships: intimate networks and kinship practices in Odisha, India2021

    • 著者名/発表者名
      Yumiko Tokita-Tanabe
    • 雑誌名

      Contemporary South Asia

      巻: 29 ページ: 66-80

    • DOI

      10.1080/09584935.2021.1884657

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi