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2023 年度 研究成果報告書

利用者目線に立つ中近世ヨーロッパ私法――「実務向け文献」と実務テクニックの研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K01241
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05010:基礎法学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

水野 浩二  北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (80399782)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードヨーロッパ / 中世 / 法学 / 実務 / 人文主義 / 近世 / 紛争 / 学説
研究成果の概要

中近世ヨーロッパの法学は、近代法の基盤となる高度な学説を発展させただけでなく、実務に即した多様なテクニックも生み出していた。近代国家と異なり多様かつ矛盾する規範が並存する法秩序においては、それらのテクニックは「規範の非道徳的な濫用」では必ずしもなく、紛争の予防やできる限り低コストな処理のために、高名な法学者により編み出され、実務向け法学文献により広く流布し、実務で多用されていた。そこには「実務に冷淡」とされてきた人文主義法学の影響もかなりみられる。

自由記述の分野

西洋法制史

研究成果の学術的意義や社会的意義

法学と法実務の関係は、従来〈法学→実務〉という方向で捉えられがちであったが、〈実務→法学〉のベクトルが歴史的に相当強いものだったことを具体的に論ずることができた。理論性が強いとみられがちな人文主義法学と実務テクニックの緊密な結びつきを論ずることができたことも大きい。実務テクニックのメディアたる実務向け法学文献についても、「学問的に低レベル」と片付ける従来の評価に対して、法学の日常生活への浸透や実務法曹養成への寄与など、多面的な検討のポテンシャルを明らかにした。これらの知見は、ヨーロッパの法(学)についての伝統的なイメージを大きく揺るがしうるものと考える。

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公開日: 2025-01-30  

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