研究課題/領域番号 |
19K01275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
今野 健一 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (70272086)
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研究分担者 |
高橋 早苗 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (90285685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | レイシャル・プロファイリング / ストップ・アンド・フリスク / 市民的自由 / 犯罪リスク |
研究成果の概要 |
合衆国憲法による市民的自由の保障の観点から、特にニューヨーク市警察本部(NYPD)のポリシングの問題性に注目し、ストップ・アンド・フリスク(stop-and-frisk)の極端な実行というNYPDの政策を正面から違憲と断じた2013年のFloyd訴訟連邦地裁判決を取り上げ、その画期的な意義を明らかにした。また、連邦地裁は同時に、モニターを通じたNYPDの抜本的改革を命じており、NYPDの政策、訓練、監督、モニタリング、懲戒について是正が図られる一方で、地域コミュニティとの協働による是正プロセスも進められるなど、現在も進行中の改革の全体像を明らかにした。
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自由記述の分野 |
公法
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NYPDの、犯罪減少に寄与したとされるポリシングが、人種的マイノリティの日常生活を著しく損なうものであることに注意を喚起する立場から、本研究では、2013年のFloyd訴訟連邦地裁判決を取り上げ、NYPDのポリシングが、合衆国憲法の保障する市民的自由をどれほど毀損するものとなってきたかを分析した。人種に着目した不当な取締り活動はレイシャル・プロファイリング(Racial Profiling)として悪名高いが、日本でこれを本格的に分析した業績は乏しく、一方で、最近の日本でも警察取締りがレイシャル・プロファイリングではないかとして問題化している。その点で、本研究は一定の社会的意義をもち得る。
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