現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」で述べたように、フランスにおける君主制原理の生成と、ドイツにおけるその受容と展開、さらに大日本帝国憲法を通じた君主制原理の受容とその展開の過程を描く業績を日本語および英語で執筆し、論文あるいは著書の形で公表することができた。 また、これらの研究の結果を反映した報告を国際憲法学会(International Association of Constitutional Law)のラウンド・テーブル(サンクトペテルブルク)で行い、海外の研究者と議論を交わすことができた。 さらにこうした研究の成果にもとづいて、海外の研究者による大日本帝国憲法下の天皇制および日本国憲法下の天皇制に関する研究を対象とする書評を2本、現在作成中である。一つは、Lind Colley, The Gun, The Ship and The Pen: Constitutions, and the Making of the Modern World (Profile Books 2021)に関するもので、International Journal of Constitutional Lawに2022年度中に掲載される予定である。いま一つは、Kenneth Ruoff, Japan's Imperial House in the Postwar Era 1945-2019 (Harvard University Press 2020)に関するもので、Asian Journal of Law and Societyに掲載されることが予定されている。これらの書評もまた、海外の研究者との交流のきっかけとなることが予想される。
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