研究課題/領域番号 |
19K01293
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中林 暁生 東北大学, 法学研究科, 教授 (70312535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 平等 |
研究実績の概要 |
本研究は、規制と給付の二分論および制度理論に関する研究とアファーマティヴ・アクションに関する研究とを結びつけることで、アファーマティヴ・アクションが実際に問題となるコンテクスト(公的雇傭・公共事業・大学)のもつ特性を踏まえたアファーマティヴ・アクション論を構築することを目的としている。 研究初年度である本年度は,主に平等保護に関する理論的研究と規制と給付の二分論に関する研究および制度理論に関する研究を行った。 平等保護に関する研究としては,裁判所が救済策として行うアファーマティヴ・アクションに関する研究と平等保護に関する判例研究を行った。このような研究を,研究代表者がこれまで行ってきたアファーマティヴ・アクションと結びつけることで,本研究の基本的な視座を確立することができた。 規制と給付の二分論に関する研究としては,パブリック・フォーラム論に関する研究を行った。パブリック・フォーラムに関する研究については,これまでの研究をさらに深化させることができたものの,そちらの研究成果をまとめるのに時間がかかってしまった。とはいえ,アファーマティヴ・アクションが実際に問題となるコンテクストのもつ特性を解明するという本研究の目的に照らすと,パブリック・フォーラム論の研究の深化は,それと対比される制度理論の解明にも資するので,本研究にとってはきわめて有益な研究であったと評することができる。 制度理論に関する研究としては,公立図書館や公立博物館に関する研究を日本の裁判例に即して行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
パブリック・フォーラム論に関する研究に時間がかかり過ぎてしまったが,制度理論との関係と常に意識しながら行っていたので,「やや遅れている」とまでいうことはできない。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究により深化させることができた規制と給付の二分論についての研究成果と制度理論の研究とを有機的につなげながら,アファーマティヴ・アクションが問題となるコンテクストの特性を解明していくつもりである。また,それと同時に,アファーマティヴ・アクションに関する研究も進めていくつもりである。なお,次年度は渡米して資料収集を行いたいと考えているが,新型コロナ・ウィルスの影響次第では,研究の順序を変える必要もあると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究遂行上,調査が必要となり,国内旅費がかさんでしまった。外国への調査を想定していたが,足りなくなってしまった(仮に旅費が足りても新型コロナウィルスのため行けなかったと思うが)。なお,研究のためのPCを買い換えることが必要になってきているので,翌年度に繰り越した上で,繰り越した分でPCを購入する予定である。
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