研究課題/領域番号 |
19K01293
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中林 暁生 東北大学, 法学研究科, 教授 (70312535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 平等 / アファーマティヴ・アクション |
研究実績の概要 |
本研究は、規制と給付の二分論および制度理論に関する研究とアファーマティヴ・アクションに関する研究とを結びつけることで、アファーマティヴ・アクションが実際に問題となるコンテクスト(公的雇傭・公共事業・大学)のもつ特性を踏まえたアファーマティヴ・アクション論を構築することを目的としている。 当初は国内外から資料収集を行いたいと考えていたが、新型コロナ・ウィルスのために、研究の進め方を大幅に変更せざるをえなかった。そこで、規制と給付の二分論についての研究成果と制度理論の研究とを有機的に結びつけるための研究として、信教の自由の研究と平等についての研究を行った。 信教の自由についての研究として、公費助成と信教の自由との関係についての研究を、アメリカ合衆国の判例を分析を行いながら進めて行った。この研究の結果、研究代表者がこれまで行ってきた規制と給付の二分論についての研究を深化させることができた。また、信教の自由の研究を通じて、「第一修正制度」としての教会の位置づけを解明した。この研究の結果、制度理論についての研究を深化させることができた。なお、信教の自由については、東北学院大学の佐々木くみ教授と共同研究を行うことができたため、本研究の成果の一部を佐々木教授との共著論文という形で公表した。 平等についての研究として、平等保護についてのアメリカの憲法判例の研究を行った。この研究は、コロナが収束した後、渡米して資料収集を行うための準備として行ったものであるが、次年度以降も継続していくつもりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナのために十分な資料収集を行うことができなかったたため。
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今後の研究の推進方策 |
当面は、海外へ資料収集に行かなくてもできる研究に従事しているが、コロナが収束すれば、積極的に資料収集を行いながら研究を進めていくつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は国内外から資料収集を行うことを研究の中核に据えている。前年度は,新型コロナ・ウィルスのために海外への資料収集を断念せざるを得なかったため,本年度は,当初,その分も含めて資料収集を行うことを計画していた。そのため,コロナ終息後に十分な資料収集を行えるよう,物品の購入などもできるだけ控えていた。実際,年度当初はリモートによる研究を行わざるをえなかったため,本年度は科研費をほとんど使用しなくても済む研究を行ってきた。ただ,パソコンなどが劣化してきたたため,翌年度早々にパソコンを購入することを考えている。また,コロナが収束すれば,本年度実現できなかった資料収集を行うことを踏まえて,翌年度分に繰り越した。
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