研究課題/領域番号 |
19K01293
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中林 暁生 東北大学, 法学研究科, 教授 (70312535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 平等 / アファーマティヴ・アクション / 表現の自由 |
研究実績の概要 |
本研究は、規制と給付の二分論および制度理論に関する研究とアファーマティヴ・アクションに関する研究とを結びつけることで、アファーマティヴ・アクションが実際に問題となるコンテクスト(公的雇傭・公共事業・大学)のもつ特性を踏まえたアファーマティヴ・アクション論を構築することを目的としている。 本年度も新型コロナ・ウィルスのために、研究の進め方を大幅に変更せざるをえず、仙台でも収集できる文献を使った研究に従事した。 本年度は、まず、平等に関する研究として、アファーマティヴ・アクションの判例に関する研究を行った。2022年10月に、アメリカ合衆国最高裁がアファーマティヴ・アクションについての口頭弁論を開いたとのニュースに接したため、この事件の判決に備えた準備作業を行った。また、1960年代のアメリカにおける公民権運動についての研究も行った。この研究成果の一部は、後述する公立図書館に関する論文に組み込んだ。 規制と給付の二分論および制度理論に関する研究としては、まず、表現の自由、公立図書館、パブリック・フォーラムについての研究を行った。公立図書館とパブリック・フォーラム論との関係を分析するために、アメリカの公立図書館に関する判例およびそれとパブリック・フォーラム論との関係についての研究を行い、その成果の一部を論文として公表した。また、アメリカの大学および日本の大学の自治に関する研究を行った。これらの研究は次年度以降も引き続き行っていく予定であり、その研究成果も踏まえて公表することを予定している。これらの研究を通じて、制度理論についての研究を深化させることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍で資料収集を十分に行うことができなかったことなど複数の理由もあるが、一番の理由は合衆国最高裁の判決が年度内に下されなかったことである。近年の保守化する合衆国最高裁がアファーマティヴ・アクションについてどのような判断を示すかは本研究にとって重要な意味を持っているので、研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
合衆国最高裁の判決を踏まえて研究の成果を総括する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で出張ができなかったことが主な原因である。 研究費を使用せずに手元にある文献と大学の設備を使用して研究を進めてきたが,新年度は調査のための出張を精力的に行う予定である。
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