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2020 年度 実施状況報告書

19世紀後期アメリカの立憲主義モデルに関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 19K01300
研究機関香川大学

研究代表者

岸野 薫  香川大学, 法学部, 准教授 (70432408)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード19世紀のアメリカ憲法学
研究実績の概要

2年目である今年度は、19世紀後半の憲法理論家であるJames Thayer, Thomas Cooley, 及びプラグマティスト達に影響を与えたChauncery Wrightに焦点を当て、19世紀後半の憲法理論について検討を深めた。
軸とした課題は、James Thayerの自己抑制論の理論的背景の解明である。Thayerの敬譲的な違憲審査基準が、各部門の裁量から引き出されることは知られているが、この理論的背景を、①19世紀末のアメリカの社会経済状況と、②上記のようなThayerと同時代人たちの思想や理論、さらには、③Thayerが憲法と併せ専門とした証拠法領域での研究をみることを通じて、分析を試みた。特に、③について、わが国の憲法学で検討した文献は管見の限りない。
コロナ禍での文献収集の限界もあり、年度内に論文として公表するまでには至らなかったが、研究ノートの作成を着実に進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍において、海外及び国内での資料収集を一切実施できなかったため。データベースを通じた論文の読解は着実に進んでいる。通常なら、それに伴い研究が広がり、必要となる文献をさらに読解、分析することとなるが、その部分が上記の理由から実施できていない。
しかし他方で、データベースを通じた論文の収集・読解の範囲で研究ノートを執筆しており、研究は当初予定に比べやや遅れているものの、確実に進行している。

今後の研究の推進方策

「現在までの進捗状況」に書いたように、今年度実施できなかった海外及び国内での資料収集を早期に実施したい。しかし、現時点(令和3年4月)において、それが可能な国内・国外状況になるかは予測できない。そのため、洋書購入により解決しうる部分については積極的にそのように切り替え、当初予定していた19世紀後半の各憲法理論家たちへの考究の深度を変更することによって、現在執筆中である研究ノートを元に、論文として公表できるレベルにブラッシュアップしていきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍において、アメリカにおける資料収集やインタビュー、国内における資料収集や研究会報告などのための旅費の執行をすべて実施できなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 司法過程における立法事実―アメリカの立法事実論の一断面―2021

    • 著者名/発表者名
      岸野 薫
    • 雑誌名

      香川法学

      巻: 第40巻第3・4号 ページ: 83-100頁

    • オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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