研究課題/領域番号 |
19K01321
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
吾郷 眞一 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (50114202)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ビジネスと人権 / グローバル行政法 / 国連指導原則 / ソフトロー / 国際人権保障 / グローバルガバナンス |
研究実績の概要 |
国内で開催された学会(世界法学会研究大会、アジア国際法学会日本協会研究大会、国際法学会研究大会)及び海外で開かれた学会(アジア国際法学会隔年大会・マニラ、国際法協会米国支部研究大会・ニューヨーク)に参加し、本研究課題に関する新しい知見を獲得した。とりわけ、国際法協会米国支部研究大会に関連し、グローバル行政法学を主導的に展開しているニューヨーク大学のB.キングスベリー教授と十分な議論ができたことは、本研究遂行上大きな前進と認められる。 また、2019年4月にジュネーブで開かれた国際労働機関(ILO)百周年記念セミナー(旅費はILOが支給)では、本研究課題に関連する発表を行い、それを活字にして(英文校正費用を本研究課題から支出)2020年にILOが出版した刊行物(Law for Social Justice)に発表した。 なお、2019年11月に予定していた国連ビジネスと人権フォーラム(ジュネーブ)は、別のILOの用務で現地に行っていたため、参加時間が限定されることになってしまったが、いくつかのパネルには出席するとともに、本研究代表者と同じ方向性を持っているスロベニア・欧州研究大学のJ.Cernic准教授と意見交換を行い、新たな知見を得ることができた。なお、このジュネーブ出張は別の財源を使うことができたため、本研究課題で予定していた旅費を使う必要がなくなり、その分の予算を2020年度に繰り越した。すべて順調に研究は進捗している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
4月に開かれたILOのセミナーと11月の国連グローバルフォーラムはいずれもILOによる旅費負担があり、本研究課題からの支給を必要とせず、一部次年度に繰り越しができたばかりでなく、前者においては本研究課題に関連する表題の発表をすることができ、フィードバックを得ることができた。研究課題に関連する学会の研究大会に多く出席することができ、新しい知見を多く得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度早々からCOVID-19の影響で、学会出張がままならなくなったことを受け、また、授業がしばらく行われなくなったり、遠隔で行ったりすることになって、まとまった時間を分析作業、執筆作業に費やすことができるようになったことを奇貨として、今までに集積した知見をまとめて論文を作成し、中間的に発表することを考える。また、後半には衛生状況が好転していることを期待し、予定の国連グローバルフォーラムへの出張、国際会議への参加を果たす。
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次年度使用額が生じた理由 |
初期の予定では11月にジュネーブで開かれる国連グローバルフォーラムへの出席を本研究助成金で賄う予定であったが、ほぼ同時期に招待された会議(ILO条約勧告適用専門家委員会)が旅費滞在費を負担したため、その部分の支出をする必要がなくなった。次年度に繰り越された額を利用し、老朽化したパソコンを新しくすることを考えている。また初期の予算は、引き続き執筆論文英語添削、各種研究出張その他に利用する。
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