民事裁判を利用する際に必要になる民事訴訟費用に関しては,手数料の高額科を避けるための改革などが行われてきた。改革の一つとして最終的に当事者が負担する訴訟費用額の確定手続を裁判官から裁判所書記官の権限になった。新しい様々な民事紛争が現れるにつれて,紛争で問題になっている経済的な利益の算定は計算のみにとどまらず,実質的な判断が必要になる場合もある。そのため,裁判所書記官の判断の基準をより明確にしていく必要がある。また,手数料算定基準の合理性について,特定の紛争類型において再検討が必要であることを考察した。
|