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2022 年度 実施状況報告書

美術の著作物の現代的展開

研究課題

研究課題/領域番号 19K01428
研究機関中央大学

研究代表者

佐藤 恵太  中央大学, 法務研究科, 教授 (60205911)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード著作権 / 美術の著作物 / 版画 / 展示 / デジタルアート
研究実績の概要

デジタルアートというと、とかくネット利用の関連に関心が集中しているようにおもわれるが(NFT技術がアーティストによる作品特定を可能にしたこともあるかもしれない)、その分析を行う一方、本年度は、デジタルアート作品の美術館における展示をもうひとつの柱として検討した。
まず、NFT(non-fungible Token)技術は、デジタルアート作品のNFT化とその販売が高額で取引されることとなって注目されている。今期、著書もある増田雅文弁護士へのインタビューを行い(2023年1月)、法律面の改正が必要とされる側面はないということを双方で確認した(NFT等に関する成果は、次年度に公表する)。
また、美術の著作物の展示については、①作品所有者から貸与されて展示するときに、所有者との契約で制限を課せられる場合があるが、その取り扱いの実際を調査し、現状では、契約しなければ貸与をうけることが難しくなるという、美術館側に不利な状況から、所有者の希望通りの展示方法がなされる一方、その場合でもアーティストが現存しているときにはアーティストにもアドバイスを受ける(同一性保持権等の事情があるのかもしれない)ことが美術館側の一般的なやりかたであると確認することが出来た(複数の館のキュレータ;学芸員への聞取り調査)。加えて、②デジタル作品を観衆に見せる「展示」の際、ディスプレイ機器を展示室内に1台設置して、それを見せるということとなる場合が多いが、館内に限定するイントラネット配信を所有者による展示同様に考える方策を立案できないか、という着想を得るに至った。②の立案に向けて、次年度に公開シンポジウムを開催して意見を問うこととし、準備に入った。
なお、昨年度にすすめていた「版画」の分析結果を、アジア知的財産教育研究者会議(IPIRA)において学会報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

各地の美術館等関係者との面会等が、コロナ禍の影響などの理由で遅延している。

今後の研究の推進方策

2023年度後半におけるパネルディスカッション開催という具体的な目標を定めて、それへの協力要請という形で、検討を加速させる。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響で、各地美術館関係者との面会日程を組むのが難しかった。次年度においては、シンポジウムに向けて協力要請を強め、直接インタビューの機会を増やすことで、解消したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Why are Prints "hanga" considered as works of art?2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤恵太
    • 学会等名
      IPIRA 5th annual conference
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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