研究課題/領域番号 |
19K01463
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
石川 涼子 立命館大学, 国際教育推進機構, 准教授 (20409717)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 文化的権利 / 多文化主義 |
研究実績の概要 |
2020年度については、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、研究を進めることが極めて困難だった。まず、2020年7月にポルトガル・リスボンで開催予定だったInternational Political Science Association(IPSA)の研究大会での報告が決まっていたが、この大会の実施が2021年7月に延期されたため、報告が実施できなかった。この報告では、文化的多数派の権利について、言語をめぐる正義の問題から論じる予定である。また、コロナ禍でのオンライン研究活動の広がりにより新規に立ち上げた西方政治理論研究会(仮称)において、文化的多数派の文化的権利についての予備的考察を報告した。なお、本年度は出版に至った研究成果はなかった。これは私事になるが、日本政府の緊急事態宣言により子供の学校が休校になったことや、その後学校が再開された後も学童やアフタースクール、シッター等子供を預けるサービスがそれまでのように利用することができず、研究の時間をとることがとても難しかったことに加えて、本務の授業のオンライン移行対応に時間がとられたことによる。このような状況下ではあったが、共著の政治思想の教科書で「多文化主義」、「キムリッカ」といった項目を担当したものが、2021年4月に出版された。また、海外での国際カンファレンスでの研究報告も決まり、2021年秋にパリで開催されるウィル・キムリッカ『多文化時代の市民権』25周年記念カンファレンスで報告予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍により、2020年度は研究するための時間を取ることが非常に困難だった。これは日本政府の緊急事態宣言により子供の学校が休校になったことや、その後学校が再開された後も学童やアフタースクール、シッター等子供を預けるサービスがそれまでのように利用することができず、研究の時間をとることがとても難しかったことに加えて、本務の授業のオンライン移行対応に時間がとられたことによる。また、2020年度に報告予定だった国際カンファレンスも2021年度に延期されたため、報告ができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
延期されたIPSAの研究大会は、2021年7月にオンラインで開催されることが決定しており、報告予定である。2020年度はコロナ禍により現地調査を含む研究渡航ができなかったことから、2022年度に1年間の研究期間延長を申請し、コロナ禍による研究の遅れを取り戻すことを検討している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、海外渡航ができなくなったことによる。2020年7月にポルトガル・リスボンで実施されるはずだった国際カンファレンスが一年延期されたため、海外出張ができなかった。また、イギリスまたはカナダでの資料収集・調査も予定していたが、これも叶わなかった。なお、延期された国際カンファレンスは2021年7月にオンラインで実施されることになったため、海外渡航の費用は発生しない見込みである。また、2021年11月にパリで開催予定のカンファレンスでも報告が決定しており、先方は対面での実施可能性を追求しているため、渡航費用に使用予定である。以上に加えて、状況が許せば夏期あるいは春期休暇中に資料収集および調査のためにイギリスまたはカナダに渡航を計画している。
|