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2023 年度 研究成果報告書

文化的多数派による文化防衛の政治理論研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K01463
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分06010:政治学関連
研究機関立命館大学

研究代表者

石川 涼子  立命館大学, 国際教育推進機構, 准教授 (20409717)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード文化的権利 / 多文化主義 / カナダ / 言語正義
研究成果の概要

文化的多数派が自らの多数派文化に対して持つ権利は自明視されてきた。だが、2015年の欧州難民危機後に顕著になったように、難民や移民の急激な増加により欧州各国で多数派の文化が危機に瀕しているという意識が高まり、文化的少数派がとるような文化防衛のための施策がとられている。こうした多数派の文化防衛がリベラルな諸原理と整合性を持つのかについては、実は明らかではない。そこで本研究は、文化的多数派の文化防衛が正当化される諸条件を明らかにすることを目指した。

自由記述の分野

現代政治理論

研究成果の学術的意義や社会的意義

まず、文化的多数派の文化防衛が正当化される条件として、それは多数派とは異なるアイデンティティを持つ少数派を尊重する場合にのみ、正当化されうることをカナダの事例を通じて示した。また、文化的多数派の文化的権利を考察する上で、文化集団内の多様性やインターセクショナリティへの注目も不可欠である。文化的多数派は、しばしば伝統や文化を維持することの重要性を主張するが、これは多数派の特権を維持するための方策ともなりうる。より公正な仕方で多数派の文化防衛を正当化するためには、文化的多数派に属する女性からの視点も重要となる。

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公開日: 2025-01-30  

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