研究課題/領域番号 |
19K01467
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々田 博教 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (90551101)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 農業政策 / 政策決定過程 / 制度発展 |
研究実績の概要 |
3年目となる令和3年度は、前年度に収集した資料の読み込み・分析を進めた。主にGHQ関連の一次資料や農業基本法についての資料分析を中心として調査活動を進めてきた。こうした資料分析はおおむね予定通り進んでいる。さらに、農業政策に関する政策過程に関したインタビュー調査を、農林水産省の現職員・元職員を対象に行った。感染拡大防止の観点から、これらのインタビュー調査は、Zoomあるいは電話を利用してリモートで行った。その結果、今後の研究に大いに役に立つ貴重な証言が多く得られた。令和3年度中には、活発に研究報告を行った。まず、2021年9月25日にオンラインで開催されたAmerican Political Science Association 研究大会において、Japan Political Studies Groupが主催した研究会において、「The Birth of the Iron Triangle: A historical analysis of Japanese agricultural politics」と題した研究報告を行った。2021年8月28日にオンラインで開催された「European Association for Japanese Studies」の研究大会において、「New Wine in Old Bottles: An Analysis of Changes in Japan’s Agricultural Policies (1970-2020)” 」と題した研究報告を行い、参加者から多くの有益なコメントを得ることが出来た。さらに、2022年11月13日に、慶應義塾大学で開催された「比較政治セミナー」において、「鉄の三角同盟の誕生:日本農政の歴史的展開」と題した講演を行った。そして成果発信につながる作業を進めた。前年度から進めてきた海外での書籍出版に向けた英文原稿とBook Proposalの作成がほぼ終了し、今後は海外出版社へのコンタクトを進める。また、本研究の成果の一部を基にした論文を執筆し、海外の学術ジャーナルに投稿した。同論文の査読開始が決定し、現在査読中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度中に予定していた出張の多くが、コロナウィルス感染拡大の影響で中止せざるを得なくなったため、資料収集やインタビュー調査が予定通りには行えず、進捗状況に遅れが生じた。予定通りに行えなかった調査は、令和4年度中に行いたい。論文やbook proposalの執筆については、おおむね予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
感染症拡大予防措置の緩和に伴って、今後は出張などが行いやすくなる見通しなので、令和4年度はこれまで行えなかった調査を進めていきたい。またZoomなどによるオンラインでのインタビューなども同時に進めていく予定である。さらにこれまでの研究内容を基に、学会報告を行う。Book Proposalの作成が完了したので、海外出版社へのコンタクトを開始し、出版先の確保につなげたい。そして現在海外の学術ジャーナルで査読中の論文の掲載決定を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルス感染拡大の影響で、予定していた出張の多くが中止となったため。令和4年度に出張を行って使用したい。
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