研究課題
基盤研究(C)
本研究は日本のアジア諸国への科学外交たる原子力国際協力の歴史について、1957年に開始されたアイソトープ利用研修事業の発展、及び1963年に東京で開催された「アジア太平洋原子力会議」の政治過程の分析等を通じて明らかにした。本研究はまた「アジア太平洋のための原子力科学技術に関する研究、開発、及び訓練のための地域協力協定」(RCA)への日本の加盟過程について明らかにした。
国際関係論
日本の原子力国際協力の発展を歴史的に跡付けることで、アジア地域において米国、英国、及び日本が原子力協力を展開していたことを明らかにした。これによって、アジア諸国に対する原子力協力には複数の経路があった点を明確にした。また、原子力平和利用の国際的な広がりが必ずしも、米国の「平和のための原子力」キャンペーンによってのみ、単線的に移植されたわけではないことを明らかにした。