研究課題/領域番号 |
19K01509
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
荒木 圭子 東海大学, 教養学部, 准教授 (00512633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アフリカン・ディアスポラ / 自決権 / 国際連盟 |
研究実績の概要 |
2019年度においては、(1)基本文献の講読、(2)これまでに収集した資料の整理・検討、(3)スイスの League of Nations Archives での資料調査を行う計画であった。 (1)に関しては、国際関係論や歴史などのほか、国際法の分野の文献を参照する必要があった。国際法は研究者の専門分野外で、専門用語などの理解に時間がかかっているところであるが、新たな観点や知見を得ることができており、おおむね順調に進めることができた。 (2)に関しては、マーカス・ガーヴィー関係や黒人史の資料のほか、国際連盟の資料も一部手元にあることから、整理と検討を進めている。同時に、さらなる資料収集に向けてのリサーチも行っている。 以上のように、(1)と(2)に関しては、当初の計画を大きく逸脱することなく遂行することができ、現在も継続中である。 (3)に関しては、当初夏に行う予定であったが、上記(2)の分量の多さから冬に延長した。その結果、新型コロナウイルスの流行に伴い、来年度以降に再延期することになった。 初期段階の研究成果の一部については、10月に開催された日本国際政治学会2019年度研究大会で「アフリカン・ディアスポラと自決権」と題して報告を行った。これまでアフリカン・ディアスポラに関する研究(特に歴史的研究)に関しては、国際関係の分野で取り上げられることがほとんどなかったことから、本報告は研究を発展させる上で重要な第一歩であったと考える。報告の際に得られた質問やコメントは今後の研究遂行に大いに役立つものであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度にスイスの League of Nations Archives での資料調査を行う計画であったが、新型コロナウイルスの流行のため、実行できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き(1)基本文献の講読、(2)これまでに収集した資料の整理・検討を行う。(3)League of Nations Archivesでの資料収集に関しては、新型コロナウイルス の状況次第となる。当初の計画では2020年度、イギリスでの資料収集を計画していたことから、2020年度はスイスとイギリスを含むヨーロッパでの資料収集を行う予定としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度は、スイスのLeague of Nations Archivesで調査をするため、40万円の予算を計上していたが、新型コロナウイルスの流行により、渡航計画を中止せざるを得なかった。次年度も新型コロナウイルスの状況によって出張が困難になる可能性があるが、繰越分はヨーロッパでの調査に当てる予定である。
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