研究実績の概要 |
2019年度からスタートした本研究事業は、2020年度で2年目を迎えた。2019年度においては、外務省が刊行している『外交青書』や防衛庁・防衛省が刊行している『防衛白書』などを通して、基礎的な事実関係の把握を行った。それを踏まえつつ、2020年度においては、以下のような調査を行った。なお、2020年度においては、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、学外での調査は控え、学内で利用可能な資料の調査を行った。 第一に、立命館大学図書館等で利用できる『読売新聞』で、1950年代から80年代までの米軍基地問題に関する記事の閲覧・収集を実施した。事実関係の把握はもとより、米軍基地に関する世論調査の結果や、読売新聞の社説が米軍基地問題についていかに論じているかを検討した。読売新聞も、かつては、米軍基地問題について厳しく批判していた点が、注目される。 第二に、アメリカ政府の外交文書の調査を行った。具体的には、The John F. Kennedy National Security Files Asia and the Pacific: National Security Files, 1961-1963, University Publications of America, 1992, microfilmやThe Lyndon B. Johnson National Security Files, Asia and the Pacific: National Security Files, 1963-1969, University Publications of America, 1993, microfilmなどの調査を実施した。 上記のような資料調査を進めつつ、先行研究の読解も進めた。また、国際政治史、アメリカ外交史や日本政治外交史などに関する文献の収集も行った。
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