研究課題/領域番号 |
19K01529
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
吉田 敦 千葉商科大学, 人間社会学部, 准教授 (20559835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アフリカ / 資源開発 / 石油開発 / 新興産油国 / エネルギー安全保障 / 紛争 |
研究実績の概要 |
研究代表者が所属する千葉商科大学の在外研究員派遣制度に採択され、2019年4月から2020年3月の1年間、客員研究員としてカリフォルニア大学アーヴァイン校(UCI:University of California, Irvine)に在籍した。在籍中は、所属学部(History School of Humanities)を拠点に米国研究者(UCI)との意見交換、文献調査・研究発表等を通じた研究活動を実施した。特に受け入れ教授であり、グローバル・ヒストリー研究でも名高いスティーブン・トピック(Steven Topik)教授とは在籍期間を通じて活発な議論を交わすことができた。また、ポモナ大学のミゲル・ティンカー・サラス(Tinker-Salas, Miguel)教授からは、ベネズエラの石油開発の中心地マラカイボ(Maracaibo)における社会的・文化的影響について有益な知見を得ることができた。その他、資源研究者であるTom Zoellner(Chapman University)教授、アフリカおよびコンゴ民主共和国の研究者であるポモナ大学のPierre Englebert教授とも数度にわたり意見交換をおこなうことができた。なお、本年度の研究実績のひとつとして、研究代表者が所属する人間社会学部で出版(2020年5月)した『はじめての人間社会学』「第17章 南の世界から考える国際社会」において、初学者向けではあるが、産油国の石油開発に関わる理論的側面を執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカのカリフォルニア大学アーヴァイン校での在外研究生活は、海外の研究者との議論、意見交換や人的ネットワークの形成の面で非常に有益であった。また、十分な研究時間をとることができ文献調査や論文執筆など、アフリカの石油開発に関する研究をすすめることができた。研究成果の一部は2020年7月に公刊書として出版予定である。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の文献調査・研究、ヒアリング・情報収集で得られた知見に基づき石油開発にかかわる研究の類型化と学術研究動向に関する論文の執筆を実施したい。今後の問題は、2020年3月以降、新型コロナ・ウィルス拡大にともなう世界的な渡航制限が発令されていることによる、当初予定していたアフリカ新興産油国への現地調査への影響である。研究期間中には、何らかの形で現地調査を実施したいが、今後の渡航制限等の状況をみながら、今後の研究計画の修正を試みていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
在外研究期間中の研究費の使用に関しては、主に所属大学の個人研究費を使用していたため、科学研究費の使用が抑えられていた経緯がある。また、予定していたPCの機材等の購入も、設備費として計上され、日本帰国時に持ち帰らなければならないことから、実質的に購入が難しかった(研究に必要な機材は自費購入した)。
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