研究課題/領域番号 |
19K01529
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
吉田 敦 千葉商科大学, 人間社会学部, 教授 (20559835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アフリカ / 資源開発 / 石油開発 / 新興産油国 / エネルギー安全保障 / 紛争 |
研究実績の概要 |
2019年度の在外研究期間(カリフォルニア大学アーヴァイン校)での研究期間を経て、その研究成果としてアフリカにおける資源開発(石油・天然ガス、鉱物資源)と紛争の理論および実証分析した単著(『アフリカ経済の真実ー資源開発と紛争の論理』2020年7月、ちくま新書)を公刊するにいたった。本書のなかで、本研究課題との関連が深いアフリカ産油国における制度基盤の理論的検討、そして産油国の政治体制の特殊性やアルジェリアにおける具体的事例について論証することができた。また、翻訳書(ヤン・デ・フリース(共訳:吉田 敦、東風谷太一)『勤勉革命ー資本主義を生んだ17世紀の消費行動』筑摩書房、2021年3月)の刊行にもいたった。本書は本研究課題と直接的な関連は低いが、資本主義経済の成立過程について、また近代ヨーロッパにおける『産業革命』(資本集約的工業化)に代わる『勤勉革命』(労働集約的工業化)が17世紀になぜおこったのかを理論的見地から論考しており、今後の研究に活かしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの研究課題を公刊書として発表できたのは大きな成果であるが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、海外への現地調査をすることができず、本研究課題への本格的な取り組みに遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染状況が緩和し、海外への渡航が可能となった時点で、予定していた現地調査を実施したい。机上調査での研究活動に重点を置いて実施すると同時に、研究の方向性の修正も考慮していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大により海外への現地フィールド調査が不可能となったため、デスクトップPCを購入して国内での机上調査に専念した。次年使用額については、新型コロナウィルスの感染拡大状況が収束し次第、海外調査を再開する予定であり、予算額を充当する計画である。
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