悪い行いをした人や組織に対して、各々が自分の判断で制裁を加えることが多い。非難を浴びせたり、嫌がらせをしたり、暴力をふるったり、経済制裁を加えたり、方法は様々である。制裁が予期されれば悪事に対する抑止力となるが、コストを払ってまでして制裁を加える側の動機・欲求がどこから来るかが経済学的には問題になる。既存研究ではいくつかのアプローチが考えられているが、ここでは制裁を加える側の目的を相手の反省と捉え、制裁を加える人と悪事を働く人の相互関係を描写する行動経済学的なゲーム理論のモデルを作成し、制裁行動の特性を分析することに成功した。
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