本研究の目的は、1.Rational inattentionモデルにおける認知的妥当性を実証的に検証し、2.情報の取捨選択行動を加味した意思決定モデルを構築、 3.さらにその均衡モデルにおけるインプリケーションを明らかにすることである。1については、生体情報(血中ヘモグロビン濃度変化および視線情報)の観点から、Rational inattentionモデルが、人々の認知活動と、一定の整合性を持つことを明らかにした。2については、既知の意思決定バイアスや市場環境要因なども検討し、より予測精度の高いモデルを構築した。ただし3については、コロナ渦での実験の遅れにより、明確な結論を得るに至らなかった。
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