本研究では許容性および頑健性のある遂行概念として、支配されない戦略による遂行を考える。戦略は有限個は存在しないと仮定する。このとき、一般的な私的価値環境において、遂行のための十分条件を導出した。 この十分条件をもとに、オークション、公共財供給、両側マッチングという経済環境において、古典的によく知られた社会選択関数を上回る社会選択対応が遂行可能であることを示した。オークションでは留保価格付き二位価格オークションを上回るものを、公共財供給ではVickrey-Clarke-Grovesメカニズムを上回るものを、マッチングでは片側最適安定マッチングを上回るものを求めた。
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