研究課題/領域番号 |
19K01577
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
壽里 竜 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (20368195)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ヒューム / ルソー / エピキュリアニズム / 啓蒙 / 文明社会 |
研究実績の概要 |
世界規模でのコロナウィルス感染拡大により、2020年7月に開催予定だったコロンビア(ボゴタ)における第47回国際ヒューム学会がキャンセルとなり、同時に予定していた報告(Two Epicureans on Happiness: How Hume read Rousseau’s Julie)もできなくなった。だが、2021年7月には完全オンラインで同学会が開催されることになり、同タイトル・内容で報告予定である。 また、History of European Ideas誌のヒューム特集号に“‘Voila; un siecle de lumieres!’ Horace Walpole and the Hume-Rousseau Affair”(フランス語のアクサンがJIS第一・二水準にないため、アクサンを外した)が掲載予定である(査読を終え、現在は最終的な改定中)。本論文は2021度中には掲載予定である。 以上に加え、コロナ禍によりやや進捗が遅れたものの、フランス語論文 “A la recherche de la justice: "Convention" chez Hume et "volonte general" chez Rousseau”(フランス語のアクサンがJIS第一・二水準にないため、アクサンを外した)は現在、とあるフランス語圏の学術誌に投稿中であり、査読の結果を待っている状態である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記のように、研究実績は比較的順調に形になりつつあるが、コロナウィルス感染拡大によって、2020年度は大学・学会における追加業務(オンライン授業の準備、オンラインでの大会開催準備など)が大幅に増加し、本研究課題のための研究時間の確保が難しかった。このような状態は2021年度も続くと思われる。また、当初予定していたフランス語圏でのルソー関連のアーカイブ調査も行えていない。加えて、期せずして某学会での重要な役職を担うこととなり、さらに研究計画の遂行に遅れが生じる可能性が懸念される。
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今後の研究の推進方策 |
海外でのアーカイブ調査については、コロナウィルスの状況を見ながら検討していく必要がある。幸い、アーカイブ調査じたいは本研究課題の中心をなしているわけではないので、臨機応変に対応することは可能であろう。より重要なのは、大学・学会関連の追加業務の増大であるが、この点については未だ予測不可能である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、研究発表の予定であったコロンビアにおける国際ヒューム学会が開催されなくなり、その分の海外旅費に変更が生じたため。なお、同学会は2021年度に完全オンラインで開催されることとなり、報告予定だった研究発表もオンラインで行う予定である。これによって生じた差額分は、今後の研究計画遂行の中で見直しつつ、研究関連書籍の購入や論文の校閲料等、有効に活用していきたい。
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