研究課題/領域番号 |
19K01604
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
藤澤 美恵子 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (10502320)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アイトラッキング実験 / エネルギーラベル |
研究実績の概要 |
2020年度に実施を予定していたアイトラッキング実験を終了して、国際学会発表をおこない、さらに論文の投稿準備をおこなった。また、2019年度に国際学会で発表した論文が、国際ジャーナルにて出版された。 アイトラッキング実験は、省エネ住宅選択意思決定を誘導するエネルギーラベルの有効性を計測することを目的に実施されたものである。2020年9月にプレ実験をおこなった後に、同年10月19日から21日までの3日間、学生を被験者(35名:男子学生20名・女子学生15名)にして、金沢大学にて実施した。感染症対策のため、当初計画していた被験者数を減少して実施しているが、分析に何ら問題なく使用できる十分なサンプルサイズを収集することができた。 国際学会発表は、2021年3月17日から18日の2日間にオンラインにて開催された国際学会(大会名:International Workshop for Lab and Field Experiments、主催学会:Japanese Economic Association)にて、18日に発表をおこなっている。発表論文のタイトルは、Measuring Response to Energy Labels by Using Eye Tracking: An Experiment for Promoting Energy-saving House Choicesである。この発表論文は、2020年10月実施のアイトラッキング実験の分析結果を報告したものであり、現在、国際学会での会場コメントを受け、再分析をおこない論文投稿の準備を進めているところである。本年5月には、国際ジャーナルへ投稿する予定である。 本研究の成果である論文等は、金沢大学学術情報リポジトリKURAならびに当該研究者のWebにて公開しており、社会に研究成果を還元している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたアイトラッキング実験を終了し、国際学会で発表し、現在は投稿準備をしているところである。予定通りの進捗で、問題がない状況である。 ただし、予定していたドイツでのアイトラッキング実験の準備がCOVID-19パンデミックの状況下で進捗にやや遅れが生じている。協力者のドイツ・ジェイコブ大学のDr.Gertとオンラインミーティングで確認しながら進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、論文投稿とドイツでのアイトラッキング実験、社会人対象の情報表示実験の実施をおこなう。2020年10月実施のアイトラッキング実験の論文を投稿し出版する。ドイツでのアイトラッキング実験についての可能性を探りつつ、実施方法を工夫してデータ収集にあたる。情報表示実験では、被験者を社会人にして広告のどの位置にエネルギーラベルが表示されると視線が集中するのか、それが住宅の評価へと連動するのかをフィールド調査する予定である。 本年度も、これらの分析の結果をまとめ、研究成果を随時、国内外の学会で報告する。学会での議論やコメントを踏まえて投稿論文に仕上げ、国内外のジャーナルへの投稿を積極的におこなう予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に予定していたアイトラッキング実験について、COVID-19パンデミックにより中止したことによる次年度使用額が生じている。本年度は、海外調査(ドイツ)とアイトラッキング実験を実施する見込みであり、実験費用・被験者謝金等の使用を予定している。
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