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2022 年度 実施状況報告書

低開発経済における技術進歩と職業選択に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K01616
研究機関京都産業大学

研究代表者

松尾 美紀  京都産業大学, 経済学部, 准教授 (50437282)

研究分担者 伊ヶ崎 大理  日本女子大学, 家政学部, 教授 (10336068)
友田 康信  広島大学, 人間社会科学研究科(社), 教授 (30437280)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード人的資本 / スキル偏向型技術進歩 / 児童労働 / 経済成長
研究実績の概要

本研究の目的は、経済が発展していくにもかかわらず、児童労働が増加する現象のメカニ
ズムを明らかにすることである。スキル偏向型の技術進歩のもとでは、高い技能を持つ労働者に対する需要を増加させ、結果として、高い技能を持った労働者の所得が増え、低技能労働者への需要は減少させることが知られている。そこで、経済成長モデルにおいて、児童労働の需要サイドの要因を考慮することにより、児童労働の拡大を説明することを試みている。
令和4年度は、低開発の罠が生じるシンプルなモデルに、高い技能を持った労働者と低技能労働者という異質な労働者がそれぞれの比較優位に基づき職業選択を行う動学モデルの構築を行った。共同研究者の伊ヶ崎は、児童労働と経済成長の問題を再検討しており、政府の規制がなければ経済の発展とともに低スキルの労働者の割合が上昇し、革新的な生産技術が駆逐され、児童労働がなくならないことを示した。この研究成果を論文にまとめ九州経済学会年報に掲載された。
また、低開発経済において、児童労働の解消に向けた教育政策の分析も行っており、令和オ4年度の後半は論文の精緻化を行い、論文投稿を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

モデルを明示的に解くことができず、難航している。

今後の研究の推進方策

引き続き既存研究の踏査を行い、モデルの再検討を行う。
また、執筆中の論文については均衡の条件の導出と条件の確認作業を行う。
低開発経済における教育政策分析については、論文の改定作業を行い、国際査読誌への投稿作業を行う。

次年度使用額が生じた理由

学会や打ち合わせがオンラインだっため、旅費を使用しなかった。
また、論文の構築に時間を割いたため、ほとんど備品を必要としなかった。
令和4年度の終わりに、論文の精緻化を行う中で、均衡解を明示的に解くことができないため、数値計算を行う必要がある。令和5年度に、数値計算ソフトMathematicaを購入予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 発展途上国における児童労働、産業構造、および経済成長2022

    • 著者名/発表者名
      伊ヶ崎大理
    • 雑誌名

      九州経済学会年報告

      巻: 60 ページ: 19-24

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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