• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

新興国における都市・産業集積の役割:生産性,マークアップと参入退出

研究課題

研究課題/領域番号 19K01628
研究機関神戸大学

研究代表者

陳 光輝  神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (00188509)

研究分担者 橋口 善浩  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター 経済モデル研究グループ, 研究員 (40432554)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード集積 / 生産性 / マークアップ率 / 淘汰
研究実績の概要

都市・産業集積の生産性効果といわれてきたものは何であったのか,集積はどのような企業を成長させ,どのような企業を淘汰してきたのか。本研究は中国とインドネシアの企業・事業所データを利用し,集積地と非集積地企業の生産性と価格競争力(マークアップ率)を比較・分析することにより,その問いに答えようとするものである。本年度,主な実績は以下である。
1. 中国工業企業統計のミクロデータを用いて推定した企業レベルの生産性をデータとし,a) 集積の生産性効果はどの程度であったか,b) それは高生産性企業と低生産性企業のどちらにより働いたか,c) 集積の淘汰効果はどの程度であったかの分析を行った。分析は当初,Combes, et al.(2012)のquantile approachで行ったが,160産業,2900地域の異質性をコントロールすることは難しく,集積地企業を処置群とみなし,処置群の平均処置効果をregression approachで推定する方法に切り替えた。生産性効果は有意で,低生産性産業により働くが,淘汰効果も無視できないという結果が得られた。
2. 中国工業企業統計とインドネシア製造業の事業所データを用いて企業のマークアップ率を推定し,集積地・非集積地企業の初歩的比較分析を行った。中国については企業の所有形態による差が大きく,インドネシアについては地域間の有意差が見られなかった。現在,共変量の調整は十分であったか,データに問題はなかったか等について検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分析手法はほぼ確定できたが,実際の作業は必ずし順調に進んでいない。

今後の研究の推進方策

中国については確定させた手法に従って分析を進める。インドネシアについてはデータに問題はなかったか等の検討を急ぐ。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により対面での打ち合わせ等ができず,研究補助員への作業依頼も難しかった。インドネシアのデータについて,同国中央統計庁等への現地調査の必要性を感じているが,渡航が可能になるかどうか,まだ見通せていない。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi