研究最終年度である2023年度には、1本の論文を完成させ、ワーキングペーパーとして発行した。また、1本の論文を国際査読雑誌に掲載させ、公開された。さらに、1件の国際学会報告を行った。 具体的には、2023年4月に論文"Closing the Psychological Distance: The Effect of Social Interactions on Team Performance"(明海大学 山田麻以氏との共同研究)をワーキングペーパーとして公刊した。これは、本研究課題である多市場接触の理論を、チーム生産に応用させた理論研究である。2024年3月には、2021年度に完成させワーキングペーパーとして公刊していた国際共同研究である "A Paradox of Coalition Building in Public Good Provision"(ドイツRegensburg大学 Wolfgang Buchholz氏との共同研究)が、国際査読雑誌であるEconomic Modellingに掲載受理され、公刊された。この研究は、本研究課題の中心的な業績である。また、2023年8月24日~26日、ドイツのGoethe Universityで開催された 27th Annual SIOE (Society for Institutional & Organizational Economics) Conference にて、論文 "Closing the Psychological Distance: The Effect of Social Interactions on Team Performance" を報告した(8月25日 Session 1: Team 第一報告)。 研究期間全体では、新規のワーキングペーパーの発行が3本、国際査読雑誌への掲載が2件(うち1件は国際共同研究)、国際学会報告が3件の成果を得ることができた。いまだ継続中の研究プロジェクトや、査読のプロセスに入っているものの未公刊のものは数本あるが、研究期間終了後にその成果が現れると予測している。
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