研究課題/領域番号 |
19K01652
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
山田 誠治 常磐大学, 総合政策学部, 助教 (00584567)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 47都道府県接続産業連関表 / 市町村産業連関表 / 道州制 |
研究実績の概要 |
昨年度は、本研究のテーマである道州制の分析で必要なデータセットを完成させた。具体的には、47都道府県が提供している都道府県産業連関表(2015年)の接続を行った。昨年度も同様の接続を行ったものの、接続方法に理論的な問題があり、本研究の分析結果に大きく影響を及ぼすことを考慮して、再度、47都道府県産業連関表の接続を行った。それに加え、膨大なデータ処理によるPC等のトラブルに見舞われたため、産業部門が1部門での接続となった。来年度は、47都道府県接続産業連関表を結合中分類(53部門)に拡張する予定である。 上述した通り、データセットの作成において理論的な問題が見つかったため、接続方法を見直した。接続方法を検討する際、まず、小規模な地域を対象とした市町村産業連関表の作成を行った。一般的に市町村産業連関表は、一部の大都市を除いた市町村では作成されていない状況にある。これらの産業連関表を作成することは、経済状況を把握しにくい地方の市町村にとって、本研究における理論的検討だけでなく、重要度が高いものとなっている。具体的には、茨城県水戸市を対象とし、茨城県産業連関表(32部門)から、水戸市と他の地域を切り離して、水戸市市町村産業連関表を作成した。これらの分析結果は、他地域の市町村でも適用できる汎用性の高い結果となった。その分析成果をディスカッションペーパー「市町村産業連関表の作成と応用~茨城県水戸市のケース,Kobe University Discussion Paper, No.2207, 2022年3月」にまとめた。こらら研究成果をさらに精緻化し、研究雑誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究概要で述べた通り、昨年度も同様の接続を行ったものの、接続方法に理論的な問題があり、本研究の分析結果に大きく影響を及ぼすことを考慮して、再度、47都道府県産業連関表の接続を行うことに迫られた。当初予定していた計画よりも遅れているおり、現在、産業部門が1部門での接続であったものの、来年度は、47都道府県接続産業連関表を結合中分類(53部門)に拡張する予定している。これらのデータセットを用いて道州制の分析を行い、予定していた研究成果を研究論文での公表する。
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今後の研究の推進方策 |
現在、研究テーマを分析するためのデータセットに関して簡易版でありながらも、完成している状況である。来年度は、簡易版である47都道府県産業連関表1部門表を用いて道州制の分析を行い、それらの分析が終了後、結合中分類(53部門)に拡張し、道州制の分析を行う予定である。それぞれの研究結果を研究論文での公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度では、新型コロナ感染騒ぎのため、研究計画で記載した学会や会議が中止やオンライン開催になったため、資金が余ってしまった。それの資金に対して、次年度では、本課題に必要なソフトウェア(数値計算ソフト)や消耗品(コピー用紙やプリンタートナー等)に使用する予定である。
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