研究課題
基盤研究(C)
本研究では公的医療制度に絞った世代間格差と個人貯蓄勘定化に関する分析を行うことを目的としている。我が国の公的年金に関してはマクロ経済スライドなどある程度、抑制の仕組みも導入されつつある。一方、公的医療については、公的年金ほどの抑制策は導入されていない。本研究では医療費の抑制に一定の効果が期待できる医療の個人勘定について研究を行った。この研究を詳細に分析した論文は学術誌Japan and the World Economyに掲載されている。
社会保障、財政
わが国の社会保障給付費が増加の一途をたどっているのは周知の事実である。その抑制はわが国の重要な政策課題の一つである。本研究は、世代間格差の改善や社会保障給費抑制につながることが予想される医療の個人勘定を分析するとともに、個々人の医療支出超過の確率についての分析を行った。それらの視点から公的医療改革について分析した研究は少なく学術的に意義深い。また、医療費抑制といった公的医療改革はわが国の直面する喫緊の政策課題であり、社会的にも意義深い。