研究課題/領域番号 |
19K01750
|
研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
廣瀬 健一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (40345450)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 国際マクロ経済学 / 国際金融 |
研究実績の概要 |
近年、国際マクロ経済学(実物的側面の分析が主目的)と国際金融(金融的側面の分析が主目的)を融合させた研究は International Macro-Finance(国際マクロ・ファイナンス)と呼ばれている。本研究は International Macro-Finance に [A] 消費者選好の多様性として、(1) 内生的時間選好 (endogenous time preference) ・双曲割引 (hyperbolic discounting) で表される時間選好、(2) 非期待効用 (non-expected utility) で表されるリスク選好、(3) 習慣形成 (habit formation) を導入する。また、[B] 市場の不完全性として、(i) 財市場における独占的競争 (monopolistic competition) と (ii) 金融市場における不完備市場 (incomplete market) を共に導入する。本研究は [A] 消費者選好の多様性、および、[B] 市場の不完全性を導入した International Macro-Finance を展開することによって、①国際マクロ経済における主要マクロ変数(GDP や経常収支など)の決定を分析すると共に、②国際マクロ経済学・国際金融に関する各種パズルの解消に取り組む。2019年度は本研究の基礎となる既存研究をサーベイして、次年度以降の研究に備えて、準備的考察を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は本研究の基礎となる既存研究をサーベイして、次年度以降の研究に備えて、準備的考察を行い、当初の予定通りに進展した。
|
今後の研究の推進方策 |
2020年度は比較的シンプルの設定の下で解析的に分析可能なモデルを用いて、今後の研究の方向性を見定めるような基礎的考察を展開して、2021年度以降に行うより複雑な設定の下で数値計算を用いた分析の準備に取り掛かる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は科研費によって購入する予定だった物品を翌年度に繰り越しできない学内研究費で購入した為である。その分は2020年度以降の研究旅費として使用する計画である。
|