本研究では、株価を企業価値の代理変数として、スポーツ・スポンサーシップがスポンサー企業やライバル企業の株価に与える影響を分析した。スポンサーシップは、広告と並び、企業にとって、重要なプロモーション活動であるが、広告に比べて消費者へのメッセージが間接的である上、明確でない。また近年スポンサー市場の拡大とともに、スポンサー料が高騰したため、コストに見合った効果があるのかどうかを測定することが、より重要となっている。このため、本研究で得られた知見は、スポンサー投資を検討する企業、そうした企業への投資を考える投資家、スポーツ振興を図りたい業界団体や規制当局などにとって、示唆を与えるという意義がある。
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