研究課題/領域番号 |
19K01762
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
樋原 伸彦 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 准教授 (10434698)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | ハイブリッド・ファンド / イノベーション / エコシステム / 官民ファンド / ベンチャー・キャピタル / テクノロジー・スタートアップ / 死の谷 |
研究成果の概要 |
テクノロジー・ベースのスタートアップ企業への十分な資金提供は、民間のプレーヤー(例えば、ベンチャー・キャピタル(VC))だけではなかなか難しい。本研究では、政府の資金と民間VCの資金を合わせてスタートアップ企業に提供するスキームであるハイブリッド・ファンド政策の効果を検証した。 具体的にはNEDOの認定VCプログラム及びSTSプログラムの状況を数量的に分析した。分析結果は、1)ハイブリッド・ファンドが資金提供を行ったスタートアップ企業の投資後の企業価値は類似企業に比べて高い、が一方で、2)資金需要が比較的小さいスタートアップ企業への資金提供に偏っている、の2点が示された。
|
自由記述の分野 |
ファイナンス(特にベンチャー・キャピタル)及びアントレプレナーシップ
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の実証結果から、次の学術的意義及び社会的(政策的)含意が導かれる。1) NEDOによるハイブリッド・ファンド政策で資金提供されたスタートアップ企業のその後の企業価値は比較的高いことから、現状の補助金による資金提供ではなく、投資形態での資金提供が十分可能である。また、それは社会厚生的にもより望ましい。2)ハイブリッド・ファンドによる資金提供先が、資金需要の比較的小さいスタートアップ企業に偏っており、これには何らかの是正が必要である。民間VCが本スキームに申請するスタートアップ企業の選択において、この偏りもなくす制度デザインが望まれる。NEDOの資金提供額の上限の撤廃などが考えられる。
|