本申請研究では,研究期間中に,自社株買いに関する論文4本,会計情報に関する論文3本の,合計7本の論文の成果を得ている。本申請研究の主要な成果である自社株買いに関する研究論文4本では,自社株買いの達成率にみられるレピュテーション効果,わが国独自の自己株式取得方法であるToSTNeT買付による自社株買いの実態,ToSTNeT買付の時間的制約や現行制度の不備をついた疑わしい自社株買い取引,Open Market Repurchaseによる自社株買いの公表から生じる過小評価シグナリングの強度調整行動について調査を行い,幾つかのわが国特有の証拠を発見している。
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