研究課題/領域番号 |
19K01769
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
本西 泰三 関西大学, 経済学部, 教授 (90315218)
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研究分担者 |
森 知晴 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (00733057)
川村 哲也 帝塚山大学, 経済経営学部, 講師 (20643505)
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
小山 友介 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (80345371)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 金融リテラシー / 金融選択 / 金融行動 / 金融教育 / 行動経済学 / 保健行動 |
研究実績の概要 |
本研究は、「生活者の誤った金融選択を防ぐ、正しい教育・情報提供手法とは何か?」という問いに答えることを目的としている。2019年度は、小中高校生のオンラインゲーム課金行動や金融知識とナイーブな金融行動の関連に関する論文を発表した。2020年度は、金融リテラシーが人々の金融行動に与える影響に関する論文が採択され、金融リテラシーが投資信託に対する態度や、お金の禁忌感が金融リテラシー形成に与える影響を明らかにした。2021年度は、金融知識が適切な金融行動につながらず、高齢者の高い金融知識が誤った金融行動につながる可能性があることを明らかにした論文が掲載された。この研究は、金融教育が重大な問題を引き起こす可能性を示唆し、金融知識を教える際に自信過剰にならないよう指導が重要であることを示している。さらに、お金に対する倫理観や家族の影響を考慮した分析を行い、お金に対する禁忌感が強い学生は金融リテラシーが低い傾向があることを明らかにした。 最終年度は、子どものガチャへの課金行動について分析した論文が、Applied Economics誌に掲載された。この論文では、若者の選好が、ガチャへの課金行動に与える影響を明らかにした。また、金融行動の研究を発展させ、金融行動と同様に複雑な意思決定を必要とし、リスクや将来に対する選好が大きな影響を与えるという点で共通点が極めて多い、保健行動の分析における成果を得た。まず、チラシのデザインが人々の特定健診参加行動に与える影響を分析した論文が、Journal of Behavioral Economics and Finance 誌に掲載された。また、特定保健指導の効果を、NDBデータを活用して回帰不連続デザインを用いて分析した論文が、European Journal of Preventive Cardiology 誌に掲載された。
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