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2021 年度 実施状況報告書

水資源からみる東アジアの都市経済史

研究課題

研究課題/領域番号 19K01777
研究機関名古屋大学

研究代表者

木越 義則  名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (00708919)

研究分担者 平井 健介  甲南大学, 経済学部, 教授 (60439221)
竹内 祐介  東京都立大学, 経営学研究科, 准教授 (30711238)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード水資源 / 都市経済 / 上水道 / 下水道 / 日本帝国 / 台湾 / 朝鮮 / 満洲
研究実績の概要

本年度は,研究分担者との連携,研究協力者の支援,そして技術補佐員の助力を通じて,3つの分野にわたる研究活動を実施した。(1)データの整理,(2)研究会の実施,(3)研究成果の公表である。
(1)データの整理:日本帝国の水道事業のデータベースの作成に向けて,昨年度から引き続き,資料の収集とデータの入力と整理を,研究代表者が拠点を置く名古屋大学で実施した。
(2)研究会の実施:これまでに整理が完了したデータを利用して,科研の研究会を3回,オンラインで実施した。第1回の研究会は2021年6月14日に実施し,研究代表者が台湾の水道事業統計についての研究報告を行い,同統計の整理を通じて得られる知見,統計の問題点について整理し,研究分担者及び研究協力者と情報を共有した。第2回の研究会は,2021年8月24日に実施し,代表者が研究報告を行い,引き続き台湾の水道統計の整理の状況と問題点について情報共有をした。第3回の研究会は,2022年2月3日に実施し,これまで整理した日本帝国全体の水道統計を全面的に利用することで,科研全体の総合的な成果の基礎となる予備的考察を行った。
(3)研究成果の公表:これまでの科研での予備的な研究会を基礎に,学会で研究成果を公表した。2022年2月19日にオンラインで開催された,日本植民地研究会の2021年度春季研究会で「水資源からみる日本植民地の都市経済」と題する研究報告を行った。日本水道史の専門家からコメントをもらい,日本帝国の水道事業の展開の特質について意見交換を行った。朝鮮の上水道事業については,分担者が研究史の整理を行い概説書の中で公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

日本帝国における上水道事業に関連する基礎的な資料と統計を入手し,それをパソコンに入力し整理する作業をほぼ完了した。このデータに基づいた分析を2021年度中から本格的に開始し,台湾,朝鮮,満洲についての上水道事業の史的展開についての大まかな見通しを得ることができつつある。その成果の概要については,代表者,分担者のそれぞれが学会報告,概説書での活用という形で公にすることができた。しかし,科研の成果を総合的に示す論文の執筆までには至っていないため,当初の研究計画よりもやや遅れている。

今後の研究の推進方策

今後は,これまでの研究成果を総合化することで,科研構成員の協力の下,共同論文の執筆と公開を目指す。代表者の研究拠点で入力したデータを分担者と共有する。前年度同様にオンラインでの会議を複数回実施する。今年度夏に執筆上の構想を共有し,今年度中に名古屋大学の紀要あるいはディスカッション・ペーパーでの公表を目指す。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により当初計画していた旅費を要する研究会,調査が実施できなかったため未使用額が発生した。翌年度では論文執筆のために要する資料の収集と調査に支出する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 帝国とインフラ:日本植民地の鉄道と上水道整備2021

    • 著者名/発表者名
      竹内祐介
    • 雑誌名

      平井健介・島西智輝・岸田真編著『ハンドブック日本経済史:徳川期から安定成長期まで』ミネルヴァ書房

      ページ: 142-144

  • [学会発表] 水資源からみる日本植民地の都市経済2022

    • 著者名/発表者名
      木越義則
    • 学会等名
      日本植民地研究会 2021年度春季研究会

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公開日: 2022-12-28  

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