高等工業学校誘致の成果といえる卒業生の就職(進路)について、14校(鉱山専門学校1校を含む)の卒業生を対象に就業状況を整理した。また、日本経済が重化学工業化を進めた当時の状況を勘案し、機械、電気、化学関係各学科の卒業生3,000名強について、勤務先、勤務先の業種、勤務地を卒業時とその後の変化を含めて整理した。 その結果、(1)一部の工業地帯を除き地元産業界への人材供給(就職)は限定されていた、(2)就職先はきわめて限定されていた(ごく少数の企業、軍工廠、省庁などに限られた)、(3)時期に下るに従い軍や軍需産業への人材の集中が進んだことが明らかになった。
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