研究課題/領域番号 |
19K01854
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
藤本 武士 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 教授 (00389561)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | イノベーション / マーケティング / 経営学 |
研究実績の概要 |
当初は、前年度の予備調査から抽出される特徴的な項目について、日本・欧州・米国・アジア地域のベンチャー・中小企業の事例から、成長が確認できた過程に焦点をあてヒアリング調査の実施を予定していた。そして、それを通じて、企業の弱みを克服できた際の外部要因や、強みをさらに高度化させる補完的な要因も探ることを予定していた。しかし、やはり新型コロナによる影響により、訪問・ヒアリング調査が中止となった。そのため、これらの状況の変化により、市場への影響が世界的に起こっているなかで、各国地域での国の対応や企業の動向について二次情報を集めることに切り替え、また日本以外の研究者からの見解をオンラインで予備情報として収集することとした。企業側も新型コロナの影響により海外渡航ができない状況が続いていたため、調査に前向きな協力をいただける企業から始めることも準備したが、緊急事態宣言や県境を越える移動を避ける事態が繰り返し起こり、予定のキャンセルも相次いだ。よって残された課題は次年度に準備する。また、調査過程をもう一度確認することで、これほどのパンデミックな事態により世界的な動きが止まることはこれまでなかったことであり、新規での研究領域としてだけではなく、過去に調査していたグローバル・ニッチトップ(GNT)企業のデータベースと比較することで、成長が見込めなくなった時にどう状況を理解したかについて過去との経緯が比較することができた。そのため、GNT研究は長期的に継続的な調査を進める意義があるものと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本調査では、訪問ヒアリングのインタビューを通じて得られるコメントから各企業の特徴と分析視点を絞り込み、定性的な戦略的特徴を明らかにするものだが、やはり新型コロナによる影響により、訪問ヒアリング調査が中止となったことで、情報のアップデートもできず、一次データの収集が難しかった。ただし、市場への影響が世界的に起こっているなかでも、過去に調査した企業に再度現時点での見解を求め比較することで、これほどのパンデミックな状況で浮き彫りとなった強みの特徴も得られたことから、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方策は、2020年度に調査できなかったところを追加的に訪問調査することを予定している。ただし、現時点で緊急事態宣言が延長されたこともあり、予定を延期することで今年度中に対応できる範囲で実施する。過去に調査した企業にも少なからずコメントを求めることなども追加し、コロナ禍でのできる範囲から実施することとしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度にコロナにより訪問調査が中止となったため、今年度に追加で調査することとしたい。
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