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2022 年度 実施状況報告書

マルチフランチャイジーの両面市場性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K01863
研究機関福井県立大学

研究代表者

北島 啓嗣  福井県立大学, 経済学部, 教授 (60398980)

研究分担者 川本 真哉  南山大学, 経済学部, 教授 (60468874)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード正当性 / 社会学的制度理論 / 模倣
研究実績の概要

本年度の研究として、フランチャイジ-が当該プラットフォームに加盟するメカニズムについて研究した。先行研究は、プラットフォームの運営側に注目し、ファーストムーバー・アドバンテージによる利得の増大に注目する。経済学的理論、すなわち両面市場を単純に適用するならば、利得の増大が双方の市場に及び、ファーストムーバーが、よほどの環境変化に直面しない限り、市場を押さえることとなる。しかしながら、現実は必ずしもファーストムーバーがすべてをとる(winner take all)状態にはなっていない。これはなぜか。
本年度は、特定のフランチャイジーの事例研究からこの原因を探っていった。同時に、フランチャイズシステムそのものではないが、理論的に同様の構造を持つ加盟メカニズムのプラットフォームの研究を行った。結果、運営側の問題ではなく、加盟側の意思決定が重要であることが見いだされた。経済学的理論は合理的に意思が決定されることを想定するが、現実は非合理な意思決定が事例から見いだされる。すなわち、加盟の意思決定は、利得の増大ではなく、近隣の同様の組織が加盟を決断するかどうかに大きく影響される、ということである。これは、いわゆる社会学的制度理論の議論と整合する。いわゆる社会的正当性を求めて意思決定が行われる。次年度は、このLegitimacyの理論適用を深化させるとともに、当該事例から、ここで見いだされたメカニズムの適用範囲の拡大を他の事例および定量研究での実証を試みる。
本年度は、本来、研究計画の最終年度に当たる。しかしながら、コロナ禍の影響と研究第業者が大学の副学長に就任する等から大幅な研究の遅延が生じた。結果、研究を一年延長する申請を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、本来、研究計画の最終年度に当たる。しかしながら、コロナ禍の影響と研究第業者が大学の副学長に就任する等から大幅な研究の遅延が生じた。結果、研究を一年延長する申請を行った。
研究は実証の局面に入っており、夏休み等に集中して研究を行うことにより遅延を解消する。

今後の研究の推進方策

夏休み等に集中して研究を行うことにより遅延を解消することを目指す。また大学院生の協力により研究補助業務、単純作業等を割り振り、合理化をはかる。また、外注できる作業等は極力外注化する。研究は実証の局面に入っており、調査票の設計等はすでに目途が立っている。

次年度使用額が生じた理由

研究計画全体の遅延により、次年度使用額が発生した。コロナ禍の影響と研究第業者が大学の副学長に就任する等から大幅な研究の遅延が生じた。結果、研究を一年延長する申請を行った。
研究は実証の局面に入っており、夏休み等に集中して研究を行うことにより遅延を解消する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] プラットフォームと正当性──株式会社フィッシュパスを事例として──2022

    • 著者名/発表者名
      北島啓嗣
    • 雑誌名

      中央大学経済研究所年報第54号

      巻: 54 ページ: 105-121

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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