研究課題/領域番号 |
19K01869
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
日野 健太 駒澤大学, 経営学部, 教授 (70339670)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 組織化 / 組織アイデンティティ / リーダーシップ |
研究実績の概要 |
メアリー・ハッチのVery Short Introductions Organizations の日本語訳を,日野健太/宇田理監訳『組織論のエッセンス』(同文館)として,刊行することができた。申請者は,第2章の翻訳,監訳および解説を担当した。 同書は,シンボリック解釈主義の立場から組織と組織化について検討している。同書の議論からは,組織は常にメンバーや社会の解釈によって形成され続けるプロセス,つまり組織化として捉えることができる。 この研究課題の「不祥事の加速メカニズム」を考える上でも,組織化の視点は有用である。例えば,アイデンティフィケーション(同一化)の対象である組織やリーダーの不祥事は,それらの対面を守るために隠蔽されることがしばしばあるが,隠蔽経験で維持された組織やリーダーの関係は,成功体験や新たな自己イメージとなって,次の不祥事(とそれに関わるメンバーの行動)を招くと考えられる。つまり,同書からは,不祥事をくりかえし生み出しかねないリーダーへのアイデンティフィケーションをダイナミックなプロセスとして捉えることの必要性を明らかにすることができた。 その他,本年度の発表をもくろむ研究を進めた。不祥事の背景には,同じ行動であっても,よくとられたり,よくとられなかったりするという認知バイアスの働きがあると考えられる。この認知バイアスの働きについて,ジェンダーを例に検討することとしデータを収集した。本年度の研究成果として発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究途上で,関連する課題が多く見出され,そちらへの関与についても本研究の成果とするべく,結果の取りまとめに時間を割いているため。
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今後の研究の推進方策 |
申請プロジェクトの一部では,リーダー行動の知覚にフォロワーの認知バイアスがどのように関わるのかを明らかにすることをもくろんでいたが,ジェンダーを例に考えたい。7月にソウルで開かれる,Academy of International Businessへの参加,6月の組織学会での報告を経て,結果を,Journal of Asia Pacific Managementに投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ時の授業対応などのため研究計画が遅滞したため。
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