研究実績の概要 |
イノベーションの創出には,社会(市場:こと)変化と技術(製品:もの)変化をマッチングさせた「ことづくり・ものづくり」が重要であるが,「ことづくり」と「ものづくり」をどのようにマッチングさせていけば良いかという課題については問題が残されている.申請者は,特許情報のマクロ分析から①「こと予兆」,②「イノベーションの状態」,顧客価値から③「コア技術」をそれぞれ分析し社会の「こと」「技術の状態」と「もの」を提供する企業の「コア技術」の所有状況から製品開発の方向性を示すアクションプランを論理的に導く,④「ことづくり」「ものづくり」マッチング手法を確立する.そのために必要な理論モデルの作成や検証など系統的な検討を計画し,その中で必要となる各課題を研究する.具体的には,「ことづくり」と「ものづくり」をどのようにマッチングさせていけば良いかという課題を解決する必要がある.課題解決のためⅠ.「こと予兆」の分析手法,Ⅱ.「イノベーション状態」の分析手法,Ⅲ.「コア技術」の明確化手法, Ⅳ.「ことづくり」と「ものづくり」のマッチング手法をそれぞれ研究し課題解決することで,社会の「こと」「技術の状態」と「もの」を提供する企業(組織)の所有(取得)する「コア技術」から製品開発の方向性を示すアクションプランを論理的に導く,「ことづくり」「ものづくり」マッチング手法の確立のため,初年度検討した理論モデルを元に、大手電気メーカー1社、中小企業3社の事業・製品に関するイノベーション状態とコア技術について実証評価を進め、それぞれの状態の整合性と信頼性を検討した。また、研究成果の一部は論文として国際学会において発表した。
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