研究課題
基盤研究(C)
本研究では、規模の大きい企業は1つ以上の年金制度を選択し、規模の小さい非上場企業は退職一時金のみを選択する傾向にあるなど、我が国の退職給付制度の選択において企業の二極化が進んでいること、そして企業規模や積立不足率といった分かりやすい指標が各種退職給付制度の選択に影響を与えている可能性があることを明らかにした。また、確定拠出年金のみに着目した地域別分析に基づく結果ではあるが、企業年金制度として確定拠出年金のみを導入していることと企業価値との間に明確な関係性は見られないことを確認した。
企業年金
確定拠出年金のみに着目した地域別分析に留まるが、選択している企業年金と企業価値との間に明確な関係性は確認できなかったことは、企業年金の選択肢が増える中、各企業が企業年金制度の導入・移行に関する戦略を考える際や、企業年金の選択と運営を含めたリスク管理のあり方を考察する上で参考になると考えられる。