研究課題/領域番号 |
19K01921
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
高桑 宗右エ門 中央大学, 理工学部, 教授 (50112016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | IoT / マネジメント / シミュレーション / ビッグデータ |
研究実績の概要 |
研究室所有の模擬工場を対象として、センサーを介して、生産進捗データをリアルタイムに参照するためのIoTデータ収集システムの構築と実装を完了した。生産システム(模擬工場)とシミュレーションモデルの連結では、生産システムからセンサーを介してExcelに書き込んだデータを、リアルタイムに参照するシミュレーションモデルを構築するためのシステム設計を行い、そのアルゴリズムが提案された。また、インダストリー4.0環境下におけるサイバーフィジカルシステムのためのデジタルツインシミュレーションとしてのリアルタイムシミュレーションが提案した。上述の研究を発展させ、IoTを念頭に置いたリアルタイムシミュレーションの新しい応用例を示した。特に、サイバーフィジカルシステムにおけるサイバーシステムにおけるシミュレーションの位置づけと重要性が指摘した。また、部品生産の生産システムを取り上げ、スケジューリングルールにより使用する機械を選択する問題について検討した。この生産システムでは、完成品に関して、それぞれは独自の工程順序があり、段取時間および処理時間を有する。一連のCSVファイルを通して、モデルの主要部分が自動的に生成され、データ駆動型スケジューリングモデルが自動生成される。進捗管理において、改めてスケジューリングによる納期の遵守について、リスクを含めた分析が可能となり、有効であることを解明した。また、サービスシステムへのIoTデータ収集・分析のために、病院における医療スタッフと入院患者にRFIDタグを付与し、それを介して、位置を特定・追跡するシステムとシミュレーションモデルの相互連携システムについて、手順を構築した。これにより、ビッグデータを活用したリアルタイムタイムシミュレーションのシステム構築と実行ができるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
IoTを活用した経営・マネジメントシステムと生産実施の統合に関する概念設計の下に、上述したように、IoTを活用して、ERPシステム・MESと生産工程の連結、ERPシステム・MESとシミュレーションモデルの連結、そして生産工程とシミュレーションモデルの連結、について実現することにより、経営・マネジメントと生産実施を連結した統合システムの運用が可能となる。これにより、IoTを活用した新しい経営管理と生産管理の体系化を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
IoTを活用した経営・マネジメントシステムと生産実施の統合に関する概念設計の下に、上述したように、IoTを活用して、ERPシステム・MESと生産工程の連結、ERPシステム・MESとシミュレーションモデルの連結、そして生産工程とシミュレーションモデルの連結、について実現することにより、経営・マネジメントと生産実施を連結した統合システムの運用が可能となる。これにより、IoTを活用した新しい経営管理と生産管理の体系化を目指す。さらに、先端技術の技術移転に関する新しい潮流について、実証的に理論構築を行い、研究成果を研究発表および著作としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、参加を予定していた海外での国際コンファレンスがオンライン開催に変更になったために、当該外国旅費の支出予定額が次年度使用額として生じた。次年度に、英文校閲料および現地調査のための国内旅費として使用する計画である。
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